株式会社 おいかぜ 20th Anniversary

お問い合わせ

お問い合わせ

「はたらくデザイン」
をめぐる対話

08信頼関係のベースにあるのは「自己開示」。信頼関係のベースにあるのは「自己開示」。
信頼関係のベースにあるのは「自己開示」。

信頼関係のベースにあるのは「自己開示」。

2018年においかぜ代表の柴田が立ち上げた「はたらくデザイン事業部」。
「はたらくデザイン」とは、働き方をより良くするための仕組みづくりや、新しいチャレンジができる環境づくりを通して、新たな「はたらく」をつくること。この考え方は、おいかぜの理念「だれかのおいかぜになる」とも通じ、全事業部の根底に流れるものでもあります。

本連載は、おいかぜ代表・柴田が、京都に縁のある経営者と「『はたらく』をデザインすること」について語り合う対談コンテンツです。第8回目のお相手は「はてなブログ」や「はてなブックマーク」などのWEBサービスを展開し、東証グロース市場に上場もしている株式会社はてな代表の栗栖義臣さん。今回は「上場」をテーマに、それぞれの「はたらくデザイン」について語り合いました。

TweetShare
はたらく
上場

でデザインする。

VOL.08_GUEST
栗栖 義臣

栗栖 義臣

1978年鹿児島県生まれ。大阪大学原子力工学科卒業後、大手システムインテグレータに就職。2008年に株式会社はてなにエンジニアとして入社し、「人力検索はてな」などの自社サービスや、企業との共同開発プロジェクトを担当。ディレクター、プロデューサーを経て、サービス開発本部長としてはてなのサービス開発を統括。2014年、代表取締役社長に就任。2016年に東証マザーズ(現・グロース)上場。

HOST
柴田 一哉

柴田 一哉

1977年京都府生まれ。ITインフラエンジニアを経て、2003年に京都市で株式会社おいかぜを設立。プロダクション(Webデザイン・グラフィックデザイン)、ITインフラ(サーバ・ネットワーク)、はたらくデザイン(業務改善・コンサルティング)の3事業を展開し、2023年に設立20周年を迎える。「だれかのおいかぜになる」をタグラインに、テクノロジーとデザインの領域を横断しながら、クライアントの課題に日々向き合っている。

CHAPTER01

優秀な個性派集団をまとめる2代目社長

対談風景

柴田栗栖さんは、はてなの社長になられてから今何年目なんでしょうか。

栗栖もうすぐ10年ですね。その前は、はてなの現場で働いていたんです。2008年に前職からはてなにエンジニアとして転職してきて、プログラミングやディレクションを担当して。その後サービス開発本部長を経て、2014年に代表に就任しました。

柴田もともとエンジニアという経歴は僕も一緒です。僕もおいかぜを立ち上げる前は、ITインフラのエンジニアとしてサラリーマンをしていたので。

栗栖歳も近いですし、バックグラウンドも少し似ていますよね。柴田さんは創業者で、私はすでにある会社の社長を引き継いだという、その部分では大きく異なりますけど。

社内風景

柴田栗栖さんと初めて出会ったのは8、9年前くらいでしょうか。共通の知り合いのお店で知り合いましたよね。

栗栖隣で柴田さんが飲んでいらっしゃったんですよ。その時はお互いに「社長」というより「同じお店を愛する同世代のお客」として出会いましたよね。

柴田そうそう、それ以来ずっと友達としてお付き合いしています。直接の仕事のやりとりはそんなにないですけど、たまに二人でご飯行ったりするようになって。

栗栖普段はほぼプライベートでお付き合いしていますが、経営者としての柴田さんもとても素敵だなと思います。「自分の会社をこういうふうにしたい」という意志を持っていらっしゃるのが伝わってくる。社名からも、取り組まれている事業や発信されているコンテンツからも、「『おいかぜ』とはこうなんだ」というイメージを明確に持たれているように感じます。

柴田ありがとうございます。僕から見たはてなさんというのは、すごく優秀な個性派集団というイメージがあるんですね。2代目社長として、上場企業のリーダーとして、そういう方々を束ねている栗栖さんの胆力、精神力は、本当にすごいなと思います。普段から落ち着いていらっしゃるし、調整能力もお持ちなんだろうなぁと。

栗栖そう思わせるのが得意なんですよ(笑)。

柴田いやいや。今日はそんな栗栖さんに「はたらくデザイン」についてお話を伺えたらと思いますので、よろしくお願いいたします。

CHAPTER02

現場にいた時の感覚を忘れずにバランスを

おいかぜ柴田

柴田まず「はたらくデザイン」とはなんぞやという話からしたいのですが、これは「会社の仕組みや環境を整えて、新しいことにチャレンジできるようにしよう」という考え方なんです。
どの会社にも既存事業があると思いますが、経営者が「新しいことにチャレンジしていこう」という時って、既存事業の外で何かを生み出そうとしますよね。だけど、既存事業を担うスタッフたちの労働環境や仕組みなどいろんなことが整っていないと、「その新しい事業は誰がやるの?」「どのリソースを割り当てるの?」「なんで今なの?」という声が絶対出てくると思うんです。
僕自身も会社で新しいことをするときに「既存事業と新規事業の間には溝のようなものがあるな」と感じているのですが、その境界線を行ったり来たりすることで会社は良くなるんじゃないかと考えました。その辺をうまく取りまとめられる仕組みを作りたいと思って立ち上げたのが「はたらくデザイン」事業部です。まずはそれを自社でできないかと思い、実践している最中なんです。

栗栖確かにうちの会社も、大なり小なり同じような課題があると思います。

柴田まず、はてなさんでは新規事業にチャレンジする時どうされているのかうかがいたいのですが、上場前と後では新規事業に向かう動き方は変わっていったのでしょうか?

栗栖やっぱり上場すると、会社の情報……特に売上利益の情報を外に出していくことになるというのは大きな変化ですね。それによって会社の評価がある程度決まってくるので、そういう意味では、新しいことを始めるにあたって「どれだけ必要とされていて、どれぐらい売上利益が出せるか」に対する向き合い方は、結構シビアにはなっています。

柴田そうですよね。ちなみに栗栖さんって、「こういうことをやりたい!」とか「実現するぞ!」という強いテンションみたいなのはお持ちなんですか? 普段穏やかでいらっしゃるので、その辺どうなのかなと。

栗栖それが実は、結構あるんですよ(笑)。もともとはてなに転職してきた理由の一つは、「toC向けにサービスを提供したい」という思いがあったからなんです。世の中に大きな価値を提供したい、世界中で使われるようなサービスを手掛けたいという気持ちは、今も割とあるんですよ。

柴田普段はあまり見せないだけで。

栗栖そうそう。だけど先代の社長……つまり創業者である近藤は、結構自分でグイグイ引っ張っていくタイプの経営者だったんですよね。半分言い訳になるかもしれないけど、私はやっぱり2代目なので、違うキャラの方がいいだろうなと思っていたんです。自分が引っ張るというよりは、周りのみんなを盛り上げていきたいな、と。そこら辺を意識して振る舞っていた10年でしたね。

柴田そうなんですか。もしかしたら栗栖さんこそ、「境界線」を行ったり来たりされている方なのかもしれないですね……。だけど、中にいる人を見ながら新しい方へ推進させていくって大変じゃないですか?

はてな栗栖

栗栖やっぱり大変ですね。いろんなポイントで気を遣いますし。よく聞くのが、「新規事業をやります。重要なプロジェクトです」と社長が言った瞬間に、既存事業に関わっている人たちが「今私が手がけているものは重要じゃないんですか?」と思うこともある、と。

柴田ああ、それはありますよね。

栗栖でもそれって少し極端だと思うんです。社長は既存事業ももちろん大事にしている上でそう言っているはずですし。その食い違いって、情報の発信者と受け取り手の信頼関係が原因なんじゃないかな、と。
僕はそこら辺、かなり気を遣っていると思います。なぜなら私自身も現場にいた人間だったので、疑問に感じる上司の振る舞い方ってなんとなくわかる気がするんですよ。もうビビッドな感覚は薄れているかもしれないですが、その現場の感覚は大事にしたいと思っています。

柴田すごくバランスを大事にされているんですね。

栗栖そうかもしれません。もちろん新しいことはしたいんだけど、自分だけで牽引するのも良くないなと思って、どうやってみんなに火をつけていこうかといつも考えています。
戦国時代の逸話でよく、武将が鎧兜をかぶって真っ先に先陣を切っていくと、部下たちのモチベーションが上がるっていう話があるじゃないですか。私も、下手くそでもいいから自分が率先してまずやってみるとか、アイデアを出すというのは心掛けています。
でも「今はそういう感じじゃないかな」というときには、やる気のありそうな人にその役割をお願いしたり。あまり自分ばかり出過ぎないようにしているというか……。

柴田めちゃくちゃ器用ですね。

栗栖器用じゃないですよ(笑)。うまくいかないこともいっぱいありますから。反省と試行錯誤の連続です。

CHAPTER03

信頼関係を築くには「自己開示」が大切

対談風景

柴田栗栖さんはリーダーとして、みんなのモチベーションを上げていくためにどんなことを意識されているんですか。

栗栖細かいことの積み重ねなんですけど、結論、信頼関係だと思います。社内で情報をオープンにしたり、議論のログをテキストで残したり、フランクに何でも聞ける雰囲気を作ったり……共通するのは「情報の透明性」かもしれないですね。もちろん機密事項は一部ありますが。僕自身「変なことをしていない」と思われたいんだと思います。

柴田なるほど、「情報の透明性」か。

栗栖はてなは私が入社する前から、会社の会議をPodcastで配信したりしていて、そういう文化があったんですよ。情報をオープンにしている企業文化ですね。

社内風景

栗栖近藤がはてなを上場させた理由について、私の理解では「利益や技術の情報などをより外に見てもらえたら、社内の緊張感やモチベーションが上がる」ということと、「情報をオープンにしていけば、よりたくさんの新しい仲間と出会える」というメリットを感じていたからなんじゃないかなと思っています。スタッフにしても、取引先にしても、上場して情報を開示した方が、信頼度が高まって仲間が増える。
社内でもそのカルチャーは引き継いでいて、「情報をオープンにする」「会社のことをちゃんと知ってもらう」というのは大事にしています。私個人も結構、聞かれてもないのにペラペラと自己開示をするタイプなので……。

柴田ああ、なるほど。自己開示!それは大きなキーワードかもしれません。栗栖さんご自身もブログやPodcastをされていたり、「B'zが好き」とか「最近こんな本を読んでいる」とか自己開示をされていますもんね。そういう話を聞くと周りの人は話しかけやすくなるだろうなと思うんです。つまり、栗栖さんの情報の透明度の高さというか。
それが社内に落とし込まれると、会社として何をしているのか、誰が今どんなことに取り組んでいるのかがわかって、スタッフ同士でも連携しやすくなりますよね。

栗栖そうなんですよ。でもこれってもともと、はてなやはてな周辺の方たち、もっというとオープンインターネットで活動されているみなさんが作ってきた素敵な文化なんです。「こんないいものがありましたよ」「今こんなことで困っています」って自己開示しあう文化。それは僕も好きな文化なので、今も一緒に育てている感覚ですね。

柴田そういえば僕は昔、大学に常駐してサーバーの管理をしていたんですけど、自分だけではどうしても乗り越えられない技術的な壁にぶつかった時、技術者コミュニティのBBSに質問を書き込んでいたんですよ。すると、コードを書いてくれる人が現れるんですよね。「俺わかんないっす」って自己開示したら、「じゃあやってやるよ」って人が現れる。

栗栖別にお金もらえるわけじゃないのにね(笑)。

柴田そうそう、善意で教えてくれる。それで仕事がうまくいくみたいなことは、いっぱいありましたね。

CHAPTER04

「お互い知ってる感」を醸成する方法

はてな栗栖

栗栖ただやっぱり、コロナ禍でリモートワークになって直接会う機会が減ったので、昔に比べるとスタッフ同士の「お互い知ってる感」が薄くなっているかもしれません。そこをちゃんと維持したいなと思って、いろいろと工夫はしていますね。
例えばうちには、新卒のスタッフが作ってくれた「ひとこと日記」という1行掲示板みたいなものがあるんですけど、そこにみんなが「今網戸の修理をしていて」とか「近所でこれを食べたらおいしかった」とか書き込むんです。他にも「自己紹介用Scrapbox(通称ウラFacebook)」っていう、それぞれが自己紹介を書き込める場所を用意していて、それを読むと、なんとなくスタッフ一人ひとりのことがわかったりするんですよね。

柴田へえー。

栗栖あと、うちではオンラインで毎朝「全社朝会」をやっているんです。希望者だけが参加する会なんですが、毎回100人以上参加してくれていて。私ともう一人の取締役が司会をして、前の日にあったリリースや社内の周知をしたあと、「ひとこと日記」からいくつかピックアップして読み上げたりするんですね。それで最後に当番制の「3分スピーチ」をして、それぞれ今ハマっていることや興味のあることを自由に話してもらうんです。それがあると「あの人は最近ディズニーにハマってるんだな」とか、「あの人は最近お子さんがこんな感じなんだな」とか、みんなの人となりが知れるんですよね。私としては番組コンテンツを作っている感じかもしれません(笑)。

柴田いいですね、まさに自己開示だ。僕もここ最近、2か月に1回くらいの頻度で、会社の今とこれからについてひたすら一人で話しているのを、ウェビナーを通してスタッフ全員に見てもらっているんです。

栗栖そうなんですか。

柴田人数が少なかった頃は、僕一人がスタッフそれぞれに情報共有をしていたんですけど、人が増えるうちにそれじゃうまくいかなくなったんですよ。会社が大きくなるごとに、「私はその話聞いてない」「この話どうなってるんですか」という人が現れて、情報伝達のムラというか、不公平さが出てきてしまって。これは良くないぞと思って、「ウェビナーでみんなに向かって喋る」とか、「所属長を経由してみんなに伝える」というやり方を意識してとるようになりました。

栗栖はてなもそこは結構大事にしていますね。昔は「喫煙所ですべてが決まる」みたいなことがよくあったじゃないですか。でもうちは東京と京都に拠点があるので、オンラインで双方で話した後にオフラインの場で何かが決まると、反対側の拠点の人は何も知らないなんてことが起きるんですよね。なので、議事録は常にオンラインで残すようにしています。情報へみんながアクセスできるようにする、というのはとても大事にしていますね。

CHAPTER05

「社員は友達かどうか」問題

おいかぜ柴田

柴田まあ、個人的にはちょっとやりにくいんですけどね。一人ひとりに直接話した方が温度感も伝わって速いんですけど、規模が大きくなってからは、コミュニケーションのレイヤーを考えないといけないなと思うようになりました。

栗栖そうですよね。ちょっとこれは対談にふさわしいかわからないんですけど……僕が現場にいたときは、はてなの人たちは同僚であり、友達だとも思っていたんですよ。割とうちの会社にはそういうタイプが多いと思うんですけど。

柴田はい、はい。

栗栖社長になってからは、その認識をそのまま持ち続けるのは難しいのかもなと思うようになりました。友達だからと言ってひいきをしてはいけないし、逆に「ひいきをしてはいけない」がいき過ぎるとその人の不利益になる。身近に感じてもらえたり、コミュニケーションがしっかり取れたりというメリットはありつつも、社長になってからも友達感覚を持ち続けていたら、公平性や客観性が欠如しているように見られる可能性があると意識するようになりました。その線引きがすごく難しくて、結構いまだに悩みますね。昔からいるメンバーともっと気軽に飲みに行ったりしたいなって思う一方で、それをやりすぎると良くないよなって。

柴田ああ、まさにうちのフェーズもそんな感じです。人数が少ない頃はみんなでワーっと飲みに行っていたけど、人数が増えた今では難しくなりました。今までのように飲み会の場でなんでも話してしまうと、そこだけに情報が集まってしまうから、そういうことが起きないように気をつけるようになりましたね。

栗栖そこらへん、経営者とか管理職の人たちはみんな結構気を遣っているんじゃないかなぁと思いますね。

柴田ちなみに、「社員は友達かどうか」というのは、今はどう考えていらっしゃるんですか?

はてな栗栖

栗栖もちろん友達のように信頼しあえる良好な関係でいたいんですけど、我々の立場から「友達だよね」って言うと、それはそれで友達強盗みたいになっちゃうんで難しいですよね(笑)。ただ、僕の中では、はてなのメンバーは全員「ソウルメイト」というのは変わらないんです。
やっぱり昔現場で苦楽を共にしてきた人たちにはそれなりの思い出があるし、今の立場で一緒にやってきた人にも別の思い出があるし。それはやっぱりしょうがないですよね、人間なので。そういう思い入れとうまく付き合っていくしかないかなと思います。そもそも、一緒に過ごした時間や思い入れの有無に関係なく、社長として社員全員を大切に思う気持ちにはまったく差はないわけなので。

柴田本当にそうですね。思い入れと公平性は別にしないといけない。いやぁ、話を聞くほどすごいバランス感覚だなと思います。もともとお持ちの性質に、社長や上場という要素が加わって、さらにその感覚が強まったのではないかなと。

栗栖バランス感覚、あるんですかね。自分ではそんなにわからないんですけど、気を付けようと心がけるようにはしています。

柴田学生時代に演劇をされていたと聞きましたが、もしかしたらご自身を客観的に見る癖があるのかもしれないですね。

対談風景

栗栖ああ、そうかもしれないですね。普段は株式会社はてなの社長を演じていて、家庭ではいいお父さんを演じていて。さて、本当の自分はどこかと……(笑)。

柴田だから自己開示して自分を確認する、みたいな(笑)。

栗栖あはは、そうかもしれません。実際「演じると思うと楽」っていうのは結構あるんですよ。何か辛いことがあっても「これは役割だから」って割り切れますし。とは言えちゃんと魂で演じているので、いい加減にやってるわけじゃないんだけど。柴田さんもそういうのありません?

柴田僕も小さい頃から客観視する癖があったので、よくわかります。野球をやるグループ、サッカーをやるグループ、どっちともうまくやっていくにはどう立ち回ればいいか……みたいなことはよく考えてましたね。それが経営に役立つとは思ってなかったですけど(笑)。

CHAPTER06

自分はキン肉マンの「ジェロニモ」

社内の書斎風景

柴田そういう意味でも、はてなさんってすごく優秀な方が多いから、リーダーとしてどうやって立ち回っていらっしゃるんだろうと思うんです。優秀な個性派集団をまとめるのって大変じゃないですか?

栗栖いやぁ本当に、はてなのメンバーはみんな優秀だと思ってます。僕はその中で社長をやらせてもらっていますけど……自分をキン肉マンの「ジェロニモ」だと思ってるんです。
※ジェロニモ…個性豊かな超人たちの戦いが繰り広げられる作品『キン肉マン』に出てくるキャラクター。もともとは超人に憧れを抱く人間だったが、人間であることを隠しつつ、不屈の精神で超人以上の活躍を見せる。死去の際には、自分が人間であることを告白。その後、超人として転生した。

柴田ジェロニモ!超人に憧れる人間ですね。

栗栖そうそう。超人になりたくて、無理して超人のふりをするジェロニモ。僕ははてなに入ってエンジニアとして働いているとき、周りがすごい人だらけだったので、「ああ、自分は超人じゃないんだな」と思って結構劣等感があったんですよね。
だけどある時「有名なテニス選手やサッカー選手にはコーチがついている。そのコーチは選手ほど運動能力があるわけじゃないけど、選手の能力を伸ばしてあげる能力があるんだよな」って気づいたんです。要はマネジメントですよね。そこから「自分は組織を運営したり動かしたりすることについてはうまくできるかもしれない」と思うようになって、居場所を見つけた気がします。

柴田素晴らしい。まさに「おいかぜ」ですね。

栗栖本当だ!そこに繋がるんですね(笑)。

おいかぜ柴田

柴田僕もたまに「猛獣使い」だと言われます。周りが本当に猛者ばかりで。そういう意味でもタイプが一緒なのかもしれないですね。

栗栖そうかもしれません。そしてそのマネジメントに必要なのが、さっき話した「信頼」なんだと思っています。

柴田いやぁ、本当にその通りですね。今日はすごくおもしろかったです。一番印象に残ったのは、「社員と友達になれるのかどうか問題」でした。そこは経営者ならではの悩みというか、みんな引っかかるポイントだと思います。今度はそれでお酒が飲めそうですね。

栗栖はい、ぜひ。僕たちは友達ですからね(笑)。柴田さんはもともと考えの近しい人だなと思っていたけど、今日はそれをさらに実感できた気がします。やっぱり、自分の思っていることと同じようなことを思っている人がそばにいるっていうのは心強いものですね。違う会社で、違う場所で、闘っている同志がいるっていうのを再確認できてよかったです。

柴田僕もお話できてよかったです。またぜひ飲みに行きましょう!

はてな栗栖 おいかぜ柴田

MEMO

広々としたはてなさんの京都オフィスは、そこかしこにグリーンがあって床も芝生のような緑色。ソファや掘りごたつなど集まって座れる場所や、自販機やお菓子コーナーもあり、公園を彷彿とするような空間でした。スタッフさんの私物らしき本やグッズなどから、なんとなく働く人たちの人となりを想像できるような……また遊びに来たくなる、とても素敵なオフィスでした。

取材・文
土門蘭
OTHER ARTICLES

CONTACT

お仕事の依頼やご相談、その他関連事業や弊社のその他のご質問・ご意見などに関しては下記電話番号もしくはお問い合せフォームからお問い合わせください。

[対応時間] 平日9:30〜18:00 (土日祝日は返答できない場合がございます。何卒ご了承ください。)

075-314-4367

075-314-4367

CONTACT

CONTACT